トップガン マーヴェリックが面白い！

1986年公開「トップガン」から36年ぶりになる完璧な続編「トップガンマーヴェリック」興奮に手に汗握り、感動に涙を滲ませる。こんな映画を観たかった！

これは映画館で観るべし！

そもそも「トップガン」は昔はよく地上波でやってたな、程度の思い出しかなく、自分の中ではさほど思い入れも無い作品でした。トム・クルーズは好きな俳優の一人です。「ミッション・インポッシブル」シリーズや「コラテラル」、「ラストサムライ」など好きな作品も多いです。そんな中に「トップガン」は入っていません。

しかし、続編ということで一体どんなストーリーなんだろう程度の興味で映画館に足を運びました。映画館を出るときには「最高かよ------!!!」状態でもう大興奮。これは面白いわ。本当に最高オブ最高としか言いようがない。心から大感激でした。ジェットエンジンの爆音や空中戦の迫力はぜひとも映画館で体験して欲しい！これは配信などで観たときに映画館で観なかったことを後悔するレベルですよ。

カッコいいシーンを何度も観たくて映画館に４回観に行きました。この週末も映像装置が良い劇場に行く予定。BD出たらもちろん買うけど、大画面の迫力を記憶に焼き付けておこうと思います。

魅力的なキャラクターたち※超ネタバレあり

トム・クルーズ演じるマーヴェリック（烙印のない子羊という意味）はかつて親友を事故で亡くしたことにより、それが少なからず人生に影を落としています。美人教官とのロマンスもあったけど、今は独り身で砂漠で生活しています。初代の頃の若くてキラキラしたマーヴェリックにはあまり興味が無かったのですが、年を重ねた彼の不器用な生き方は、とても惹かれるものがありました。

この作品は物語もキャラクターもとても分かりやすい。そして本当に嫌なキャラクターは誰一人としていないのです。そこが一周まわって心地良い。シンプルで清々しいほどなのだ。

ハングマンはルースターにケンカをふっかけるようなことをするけど、最後には良い役を搔っさらって握手だし、トップガンの上官もなんだかんだ言っても良い奴なのだ。これが観ていて気持ち良い。最初は若者に反発されたり、上官に押さえつけられるものの、最後には皆マーヴェリックを信頼し、応援する。このカタルシスが最高にたまらない。

亡き親友の息子ルースターとの関係も最後にはすっかり心が通じ合う。二人が抱き合うシーンは何度観ても号泣ものだ。これでマーヴェリックはグースの死の呪縛から逃れられたのではないだろうか。

かつてのライバル、アイスマンの役割も良かったです。昇進して艦隊司令官まで務めるほどの人物になったけど、マーヴェリックを信頼し、その友情が変わらないことが素晴らしい。何より、アイスマン役ヴァル・キルマーは咽頭癌から声が出せない状態で役に挑んでいる。彼の現実での苦難をそのまま役に生かしたところに好感が持てました。

ヒロインのペニーも強く美しい女性で、魅力的。年相応の恋愛シーン、どうなるかとちょっとドキドキものだったが観ていてほっこりした。ジェニファー・コネリーは良い年の取り方をしているなあとしみじみ思いました。

ラストのペニーと航空機で空を飛ぶシーン、本当に素敵で感動。二人が心から幸せに、楽しそうに笑顔でいるのが素敵だった。ここで流れるレディ・ガガの曲「ホールド・マイ・ハンド」がまたシーンを盛り上げる。ガガのオフィシャルビデオもカッコいいのでぜひ見て欲しいです。

映像のカッコ良さ※超ネタバレあり

初めて観に行ったとき、事前情報を完全にシャットダウンしていました。ついでに、元祖「トップガン」の内容もほぼ覚えていません。そういうまっさらな状態です。

始まってから聞き覚えのある爽やかなテーマソング、タイトルが出たときにはゾクッと鳥肌が立ちました。からの空母のシーンへ。戦闘機が登場して突然始まる「DangerZone」に鳥肌マックス!!曲自体は映画のサントラで何度も聴いていたのですが、イントロと映像が最高にマッチしていてめちゃくちゃカッコいい。これが30年以上前の曲なのかと改めて感動しました。

始まって5分もたたないのに煽り方が凄い！上手い！しかも、私はそんなに思い入れが無いんですよ、それなのに叫びたくなるほどの感動があった。ここからもう映画にすっかり引き込まれていました。

キャラクター、ストーリーの他に映像美が素晴らしい。見せ方がとにかく上手い。切り取れば絵画のようなアングルがあちこちに見つかるし、スピード感のある映像も何が起きているかきちんと見せてくれるのでストレスがない。カッコいいシーンの演出も鳥肌ものだし、何度でも巨大なスクリーンで観たくなる訳はここにあると言えます。

カワサキNinjaで滑走路を戦闘機と併走するシーン、空母でF18に乗り込むシーン、編隊を組んでF18が出撃するシーン、ラストでF14が羽根を広げるシーン、好きな映像が数え切れないほどあります。捨て映像なんか無いというほど編集が上手い。最後まで全然間延びせずに観られるのは秀逸な映像の見せ方と、的確な場面説明にあると思います。

何度でも観たくなる映画※超ネタバレあり

とにかく最高に面白い!!というのが素直な感想です。初見のときに、ルースターとマーヴェリックが助かったところですでに良かったなあ！とお腹いっぱいくらいの気持ちでした。しかし、ここからが本番の胸熱ポイントだった！何と敵のF14を奪って帰還するという、もうカッコ良すぎてずっと興奮していました。

初代トップガンの花形マシンだったことと、マーヴェリックだからこそ操縦できたこと、そして第五世代機に挑んで勝つこと、もう畳み掛けてきます。初代に思い入れがないのに（何度も言う）このラストシーンですっかり心を掴まれました。

そして、御年60を手前にしたトムの笑顔が素敵ですね。歯が白い！嬉しいとき、照れたとき、にっこり笑う表情がたまらん！これはあざとささえある。

映像、音楽、男の生き様に心を揺さぶる作品でした。