剣門関は四川省広元市剣閣県に位置する。ここは蜀の姜維が立てこもり、魏の鍾会に対抗していた場所。険しい断崖はまさに難航不落、自然の要塞です。
剣門関を得れば、四川を得る
剣門関は広元市の中心部から約50キロに位置する古代より軍事の要所で、諸葛亮もここに砦を築きました。姜維はここに立てこもり、魏の鍾会と対峙します。剣門関は景勝地になっており、観光センターやお土産店もたくさん並んでいました。姜維のキャラクター像を発見。無双のデフォルメキャラに似ている気がしなくもない。
遊歩道も整備されています。訪問時は夕方近く、やや天気が悪かったのですが、新緑の時期で自然も美しい。道の奥に見える断崖は姜維の横顔なんだとガイド氏が教えてくれました。
鍾会が剣門関を落とせず苦戦している合間に、魏の鄧艾は剣門関を迂回して成都を陥落させます。地形を読む能力が高かった鄧艾ならではの戦略でした。成都陥落の報告を聞き、悔しがる姜維と蜀の将たち。悔しさの余り、剣で石を斬りつけたといいます。無念そうな表情が辛い。
道なりに蜀の人物の石像が並びます。この劉備は本当にカッコいい。このデザインでもっと製作して欲しいものだ。
もちろん諸葛亮もいます。横にある丞相車には観光にやってきたおばちゃんが二人で腰掛けていました。微笑ましいのでそのまま写真に収めた。
剣門関のシンボルになっている門。ここからの景色は圧巻。ダイナミックな景色に思わず圧倒されました。本当にすごい断崖絶壁。攻撃する鍾会も苦労しただろうけど、立てこもる方も大変だったのでは。
景色をゆっくり眺めて感慨に浸りたかったけど、時間があまりないのでこの辺で戻ってきました。あとから地図を見れば、景区はかなり広い様子。現在は鉄道駅も近くにできているようなので、ぜひもう一度再訪したいですね。
剣閣の大自然に抱かれた姜維墓
剣門関には姜維墓があります。剣門関の観光エリアに含まれており、案内看板もきちんと出ていました。こちらは姜維の石像。馬の嘶きが聞こえてきそうな力強い造型ですね。
中国の古戦場にはだいたい設置してる武器。いろんな種類があるが、こういうのを造るメーカーでもあるのだろうか。
姜維墓へ登る階段。途中には姜維紀念館がありました。中に入ると、展示品が雑多に並んでいた。訪問時間が遅かったのでスタッフに終わりだよって感じで追い出されてしまった。残念。
出たとたん、無情にも施錠されてしまう。
姜維墓。雄大な大自然をバックにした素晴らしいロケーション。成都陥落後、姜維は鍾会と結んで反乱を起こそうとしたが、失敗して斬られる。63才であった。姜維の墓は故郷の天水にもある。姜維が奮闘した剣門関に記念碑として墓が造られている。
剣門関のグルメ
剣門関に向かう前に立ち寄った食堂。窓には曹操が描かれていた。ここで曹操に出会うとは。この店に来たのはご縁があったようだ。ド田舎の食堂だったけど、結構美味しかった。
この辺りは豆腐料理が多い。干し豆腐は姜維が兵たちに栄養をつけさせようと食べさせたという話。成都あたりでは干し肉は張飛牛肉として売られている。いわゆるビーフジャーキー。
卵とのりのスープ。相変わらず中国のスープの量は半端ない。でもこれが美味しいんだな。
食堂の外でトランプゲームに興じる人たち。中国のこういう風景が好きだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿