2018年9月30日日曜日

ドラキュラ伝説紀行 2日目 ポエナリ城・アルジェシュ・シビウ

ブカレストのホテルを早朝に出発、難攻不落の要塞ポエナリ城へ。ドラキュラの城はブラン城が有名だが、ポエナリ城は実際にヴラド公が築いた山城。


クルテア・デ・アルジェシュ

 ポエナリ城は13世に造られた城塞で、15世紀にヴラド公が再建したとされる。
山の上に立つ難攻不落の要塞で、敵に侵略されることはなかったという。

 ブカレストから北上し、クルテア・デ・アルジェシュという小さな町についた。
ここはポエナリ城にほど近い町で14世紀にはワラキア王国の首都だった場所。王家の墓がある修道院がある。町の入り口のロータリーにはバサラブ1世の像も。小雨がぽつぽつ降ってきた。


 小さな町だが、この町の修道院が美しいのでもしポエナリ城へ行くときは立ち寄ってみてはいかがだろうか。
白亜の修道院。形がユニーク。小さな修道院で、中はこじんまりしているけどとても美しい。




 この修道院の近くに土産物店があり、町の歴史を書いた小冊子があるので覗いてみるといい。私はブディストだが、つい雰囲気に押されて十字架のキーホルダーなどを買ってしまった。

難攻不落の山城 ポエナリ城

 アルジェシュ、名前も素敵。どことなく、ミステリアスな雰囲気がある。
 アルジェシュの町から車でさらに北上すること30分程度。蛇行する山道を抜けると川沿いの山の上にポエナリ城が見えてきた。おお、これはまさに難攻不落!!


 ポエナリ城は山に熊が出るということで入山するには時間を決まっており、ガイドが同行するのだそうでく、熊って…!!

 最初、ガイドとメールをしていたときには山に入れないかもしれないと聞いていたけどどうやら手配してくれて入れるみたい。でも下手したら私ひとりかも、と言っていたが他に2人の観光客と一緒だった。ちょっと安心。有名なドラキュラの肖像の看板があった。

 ガイドが来るまで休憩、ということで近くのレストランに入る。


えっ、マジで熊いるの・・・??
 壁にかけてある毛皮にビビる。死んだふりは効かないんだっけ・・・そのうち登山の時間になったので、入り口に集合。海外からのカップルと私の3人しか客はいない様子。

 ガイドについてポエナリ城へ向かう。登山と言っても階段がついているのでカジュアルでOK。ただこの階段1480段あるそうなのでそこそこ良い運動になる。


 白木に緑が美しい山の風景。どことなく日本と違う感じがする。ちなみにこのとき雨がぽつぽつ降っており、折り畳み傘をさしながら登っていた。吊り橋を渡って山頂の砦に到着!!ドラキュラ好きへのサービスでマネキンを串刺しにしてるよ。こういうのは別に…まあ面白いけど。

 ポエナリ城からの風景。山に霧がかかっており、ファンタジー感を醸している。

 遠く地上に見える赤い屋根は熊の毛皮のあったレストラン。ちなみにガイドに熊の大きさは?と聞いたら人間より背が低いくらいと言っていた。それでも怖いわ。

 保存状態は良いそうです。レンガがそのまま残っている。三国志好きとしては15世紀ってあ~新しいねと思ってしまう。


 このポエナリ城の築城には伝説がある。
ヴラド公が地元の貴族たちを招いてパーティをしていた。そこで集まった貴族たちをそのまま捕えて、着飾ったままの彼らをこの城を築くための強制労働に駆り出したという。豪華な衣装はボロボロになり、そのまま貴族たちは死ぬまで働かされた。国外の敵の他にも国内にも裏切り者が多かったため、ヴラドはこのような苛烈な手段を用いたのだった。

 また、ヴラドの最初の妻はここからアルジェシュ川へ身を投げたという。

 そんな様々な伝説の残る城である。
 さて、無事に熊にも遭遇せずに下山できました。レストランで食事。

 レストラン内にはドラキュラファンを喜ばせる装飾がいろいろ。ヴラド公の像もあった。木と白い漆喰がおしゃれなレストランだ。



 登山お疲れ様のレモネード。パンにトマトスープ、チキンと野菜リゾット。食事が美味しいのは旅行の楽しみのひとつ。



シビウのふたつの教会

 ポエナリ城を後にして、シビウの町へ向かう。歴史的な景観を残す素敵な町だ。町には大きな教会が二つある。こちらは正教会。

 中に入ると高い天井に一面のフレスコ画、ステンドグラスに思わず息を飲む。時間が許すならいつまでもここにいてしまいそう。



 こちらはカトリック教会。現在修復中だった。地下墓地が見ごたえある。それぞれの墓碑が芸術的。ここにヴラド公の息子の墓があるそうだが、見つけることができなかった。この教会で礼拝していたところ、暗殺されたという。


 いつの間にか晴れて、良い青空が広がっていた。町の様子もヨーロッパの風情があってかわいい。


 こちらはうそつき橋といって、この橋の上で嘘をつくと橋が壊れるという面白い伝説がある。ちなみにこの街の屋根はエロ目をしている。見たら絶対わかるよ。

 ドライバーさんお勧めの老舗レストランへ。もうレストランの雰囲気がいちいち素敵で感動。メインにシチューを食べました。美味い。あとデザートはクレープ風なお菓子。結構容赦なく甘かった。



 シビウの町で就寝。
 ホテルは3~4つ星を予約しているけどベッドが意外と小さい。比較するのもアレだが中国のホテルは恵まれてるなあ~と思うのだった。





2018年9月29日土曜日

ドラキュラ伝説紀行 1日目 ブカレスト市内 スナゴブ修道院(ドラキュラの墓所)

有名な怪奇小説「吸血鬼ドラキュラ」にモデルとなった人物がいることはご存じだろうか。中世ルーマニアの小国、ワラキアの君主ドラキュラ公である。今回はそのドラキュラ公ゆかりの地を巡る旅に出よう。

串刺し公 ヴラド・ツェペシュ

ドラキュラことヴラド・ツェペシュは厳格な人物で、串刺し刑という残虐な処刑法を好んだことから恐れられ、ヴラド串刺し公(ツェペシュ)とあだ名された。また、トルコの脅威から国を守るため戦った英雄でもある。 小説家ブラム・ストーカーはミステリアスな東欧の小国の君主の名前を自作の怪物の名前に選んだ。皮肉にも、怪物は小説や映画で有名になり、ヴラドの名は吸血鬼として知れ渡ってしまった。

本当に彼は吸血鬼だったのだろうか?
そのような記録はない。自国での裏切りに遭いながらも強国トルコのメフメト2世と戦ったワラキアの英雄ヴラド・ツェペシュの足跡を訪ねてルーマニアへ旅立つことにした。

一路、ルーマニアへ

日本からルーマニアへの直行便は無く、ヨーロッパなどを経由してことになる。
東京から飛行機で約17時間ほど。今回、関西国際空港から飛ぶ予定だったのだが、台風被害で空港水没、急遽成田からの便で日程も変更しての出発となった。地元から羽田へ飛び、リムジンバスで成田空港へ。ここに並んでいる人たちもいろんな場所に旅するんだなと思うと楽しくなりますね。リムジンバスは事前予約がオススメ。


成田空港は2回目の利用。時間も遅めなのと特に連休でもないので割と人が少なかった。

出国手続きを済ませて搭乗口へ。いつもの中国とは違って長旅になるので緊張する。今回はドーハ経由にした。フランスやオランダ経由などヨーロッパ経由もあるけどカタール航空は比較的安い。

カタール航空の機内食。
いつもの東●航空とは比較にならない豪華さ^^長距離だからというのもあるのかな?

11時間ほどのフライトを終え、ドーハの空港に到着。このランプがあたまにめり込んだぬいぐるみの熊が面白い。広場の中心にある。


軽食を食べたり休憩して時間を潰す。しかし空港価格で水も食べ物もかなり良いお値段…!!
換算がめんどうで性格に計算していないけど水も300円くらいだったと。砂漠だけに水が大事なのか??搭乗口は無料の連絡列車に乗って向かう。この列車の感じ、バイオハザードの施設みたいですね(不吉かよ)


いよいよブカレストへ。
ここから5時間ほどかかるのでちょっと気が遠くなりそう。


機内食。
機内食はそこそこ美味しいので空港内で食べる必要はないかも。

ブカレストのヘンリ・コリアンダ空港へ到着。ドーハと比べると小さくてしょんぼりするけどこれが首都ブカレストのメイン空港なんですね。

空港でガイドさんと合流。
日本語でメールのやりとりをしてドラキュラの史跡を巡りたいと計画を伝えてあります。
日本語ガイドを雇う場合はドライバーとは別にもう一人必要らしく、そこまで予算がないので英語ができるドライバーのみ依頼した。

支払いは現金でちょっと良い値段のためここまで持参するのドキドキだった…

日本語ができる担当者と日程の再確認をして支払い、ちゃんと領収書ももらい、担当者とはここでお別れ。ドライバーとともにブカレスト市内へ向かう。途中、立ち寄るのはヴラド。ツェペシュの墓があるというスナゴブ修道院。

ドラキュラの墓があるスナゴブ修道院

湖の中に浮かぶ島で、かつては小舟で渡っていたらしい。数年前に橋ができて今は徒歩で渡ることができる。舟で渡ってみたかったな…

スナゴブ修道院への看板。天気は快晴。橋は工事中でした。今は夕方3時くらい。完全に時差ぼける。


修道院外観。
ヴラド・ツェペシュことドラキュラ公の死は謎に包まれている。戦の最中に仲間の兵に謀殺されたとか、トルコ兵に殺害されたとか明確ではない。その首は持ち去られ、イスタンブールの門にかけられたという話。

この修道院でドラキュラ公の衣服とみられる布の残骸が発見され、ここが墓ではないかと推測されている。遺体はなく、動物の骨が残るのみだったという。そんな場所ですが、このような綺麗な修道院です。ルーマニアはカトリックもあるけど正教会が多く、建物はこのような東欧系の特徴的なものが多く見られる。正教会の建物好き。

教会内部。
この金キラキンのイコンや壁画が特徴。ドラキュラ公の肖像のメダルが飾られていた。ドラキュラ公の足跡を訪ねるといいつつ、突然墓に来てしまうスケジュールは趣が無いが、行程の都合によるので已む無しだ。


ドラキュラの伝説を記したプリントや写真などが貼られている。

実はここを訪れるのは二度目、それでも感動している。以前は写真を撮っていたら撮影禁止!と店番のおばさんに怒られたのだが今回はそんなことは無かった。

ドラキュラ公の墓参りを済ませてブカレスト市内へ。ここは東欧の小パリと呼ばれるぶ街でその象徴がこの凱旋門。ロータリーの中心に立っており、街のシンボルでもある。


市内の風景。
東欧と言ってもヨーロッパ味が強い。すべてが絵になる。


ブカレストの老舗レストランで食事

ブカレスト市内の老舗のレストランへ連れてきてもらった。もう店内もおしゃれすぎて。


やっぱりパン。ちょっと堅い。
スープにつけて食べると良い^^



ルーマニアに来るといつも飲むレモネード。
瓶に入って結構良い量が出てくる。

魚料理もある。マスみたいな。
焼いて塩しかないので醬油を持参すると良いかもしれない。

肉だんご。

ママリガとサルマーレ(ロールキャベツ)
ママリガはトウモロコシを潰したもちみたいなもの。主食。


屋外でも食事ができる。
ちょっと寒かったので室内にした。


古い教会。
街中の風景がいちいち絵になる。



マンホールもカッコイイ。
紋章と、ブカレストと書いてある。この紋章は市のマークなのかな。

最後にブカレスト市内の公園へ。
ドラキュラ公の居城だったトゥルゴヴィシュテの城を再現した建物だそうです。時間が遅くて公園内には入れなかったので外から写真のみ。 明日からもドラキュラ公の史跡巡りへ。




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